食品包装の紙化①

食品包装を紙化するメリット脱プラ・リサイクル可能な耐油性・耐水性シート

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注目される食品包装の紙化

プラスチック包装から紙化の現在

食品包装の紙化②近年では環境対策への企業の取り組みを求める機運が高まっています。プラスチックごみの削減、リサイクル可能な環境に優しい製品設計へと対策する企業が増えています。そんな中で注目されているのが食品包装の「脱プラ」と「紙化」です。紙を使用した包装資材を採用することでプラスチック使用量を減らすというのがメインの内容です。包装は製品がお客様の手元に無事に届くためにはなくてはならないものです。そして製品が手元に届き開封された後は捨てられる運命にあります。そのためプラスチックごみの削減において重要なのは、包装設計の段階で「どのように処分されるのか?」ということを視野に入れて環境への負荷を考慮することです。

リサイクル可能なラミネート紙① リサイクル可能なラミネート紙②堀富商工株式会社は、SDGsへの取り組みとして、リサイクル可能な耐水性・耐油性シート「ホリグリーン」を開発しました。ヒートシールや食品接触にも対応しています。バーガー袋やホットスナック用の包装にもおすすめです。
→ホリグリーン製品ページを見る

プラスチック包装から紙化へ 海外の動向

脱プラと紙化海外でもプラスチック包装から紙化する動きは顕著です。国内と同様に背景にあるのは海洋汚染対策です。すでに各国で使い捨てのプラスチック規制が強化されています。
フランスでは2016年に交付された法律により2020年から使い捨てプラスチック容器を原則禁止しました。イタリアでは2020年よりマイクロプラスチック含有の洗い流せる化粧品の製造とマーケティングを禁止し、違反した場合は罰金が科せられます。サウジアラビアでも、厚さ250ミクロン以下のポリエチレン・ポリプロピレンを使用した使い捨てプラスチック製品の製造・輸入が禁止されました。同時にプラスチック製品における政府承認の酸化型生分解性材料の使用を義務付けています。

プラスチック包装から紙化へ 企業の動向

紙のストロー大企業でもプラスチックから紙へと転換する動きが続々と出てきてます。
アディダスは2016年に店舗のビニール袋を紙袋に置き換えました。ヒルトンでは2018年5月、2018年末までに、全ホテルのプラスチック製ストローの使用を禁止し、紙や生分解性の代用物を提供すると発表しました。スターバックスは2018年7月、プラスチック製の使い捨てストローの使用を2020年までに世界中の店舗で全廃すると発表、今後はストロー不要の蓋を提供、また紙製や堆肥化可能なプラスチック製のストローを導入するとのことです。国内大手企業でも、紙化の動きが進んでいます。三井住友海上火災保険は2018年9月に社員食堂でのプラスチック容器やストローの提供をやめました。また、年度内にカップのふたをプラスチックから紙へ転換する目標を提示しています。

グリーン調達・グリーン購入とは

プラから紙グリーン調達・グリーン購入も、環境配慮の観点からはかかせません。
グリーン調達とは、製品を購入する際に、環境に配慮した事業活動を継続している事業者から環境負荷を最小限にした製品を積極的に採用し、購入する取り組みを指します。購入者が消費者である場合は、グリーン購入、購入者が企業や生産者である場合はグリーン調達と呼ばれています。
企業が行うグリーン調達の場合は、原材料や部品に含まれる含有化学物質を仕入先から情報収集し、製品製造工程において有害物質を含まないよう配慮するなどの事例があります。
→グリーン調達とは?グリーン購入との違い

従来のプラスチック包装の種類と課題

食品用プラスチックフィルム包装の例

・食パン用:食パン包装(CPPフィルム・防湿フィルム)
・ビスケットやチョコレート:カートン(OPPフィルム・PTセロハン・防湿セロハン)
・キャラメル用:(防湿セロハン・アルミ蒸着OPPフィルム・コート紙)
・スナック:(防湿セロハン・OPPフィルム・グラシン)
・あめ:ひねり包装(CPPフィルム、防湿セロハン・高密度ポリエチレンフィルム)

プラスチック包装①ひねり包装

ひねり包装ひねり包装とは、飴玉やキャラメルなどによく使われています。食品をプラスチックフィルムで覆い、その両端(あるいは片端)を名前の通りひねって止めます。開封時も同様に反対にひねるだけで刃物を必要としないため小さな子どもでも容易に内容物を取り出すことができます。
食品包装フィルムの構成例:CPPフィルム、防湿セロハン、1軸延伸・高密度ポリエチレンフィルム等

プラスチック包装②スキンパック包装

スキンパック包装スキンパック包装は肉や魚などに使用されます。通気孔がある紙や板紙・プラスチックフィルムなどの上に食品を置きさらにプラスチックフィルムをかぶせて食品を挟むようにして加熱・減圧脱気し、密封する方法です。真空状態で保存するため、保存期間が延長され長期保存が可能になります。
食品包装フィルムの構成例:PEフィルム、IR、EVA、PCDCなど

プラスチック包装③三方シール包装

三方シール包装三方シール袋は包装材料を二つ折りにして、折り目の部分以外の三辺を熱で溶着して封します。粉薬などに使われている姿を多くの方が見たことがあるのではないでしょうか。医薬品袋の他にも加工食品やレトルト食品などで活用されています。四つとも熱溶着する場合は、四方シールといいます。
食品包装フィルムの構成例:各種ポリエチレンフィルム、MST、PE、PET、ON、AI、EVOH等

プラスチック包装④ストレッチ包装

ストレッチ包装ストレッチ包装は生鮮食品や惣菜・生菓子などに使われています。食品を一個・あるいは複数にまとめてトレイ等にのせてストレッチフィルムで覆い包み込む方法です。一般家庭で食品の取り置き時にお皿ごとラップをかぶせて保管することがありますが、ストレッチ包装はそれに近いやり方です。
食品包装フィルムの構成例:PVDC、PVC、PE等

鮮度保持包装
植物の成長を促進するエチレンガスを除去。呼吸の非常に盛んな青果物、活魚の包装
防湿包装
湿度に弱い乾燥食材の包装
緩衝包装
衝撃に弱い鶏卵など、呼吸をする青果用の包装
窒素置換包装
静菌処理食品包装
高温加熱殺菌包装
水分を含むレトルト食品などの包装
ガス置換・脱酸素包装
ガスを吹き込んで酸素を追い出す。主にコーヒーやお茶など酸素を嫌う製品の包装

プラスチックフィルム包装の課題と問題点

プラスチックフィルムは、上記のように多くの食品包装に活用されています。プラスチックフィルムのメリットは、多様な機能性と軽量さ、また中身が把握しやすいというところにあります。
プラスチックフィルムのデメリットは、リサイクルが難しいというところです。プラスチックをリサイクルするためには専用と設備が必要になり大きなコストがかかります。その点、紙を使用すれば大きな設備を使わずにリサイクルできるというメリットがあります。
プラスチックから紙へと転換が進んでいる理由には、国内ではプラスチック包装資材のリサイクルが可能な設備が少ないという背景があります。プラスチックをリサイクルをするためには専用の機械設備が必要になります。そのため紙やアルミ缶・ビール瓶などは資源ごみとして回収・リサイクルされているのに比べて、プラスチックはリサイクルが進んでいないのが現状です。
今後は堆肥化できるプラスチックの普及率向上が求められています。

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食品包装を紙化するメリットをご紹介します。

食品包装紙のメリット

紙のメリットをご紹介します。
紙は印刷に適しています。食品包装に印刷適正が重要な理由をご説明します。包装の役割は製品を包み保護するだけではありません。包装の役割の1つに情報提供機能があります。包装材に印刷された文字情報や図説などの人間に向けた情報のほか、機械が読み取るための二次元コードやQRコードなども含みます。輸送中に適正な取り扱いを指示したり、店頭で販売促進の効果を担っているのです。

食品包装紙のメリットまた紙は環境に優しくリサイクルしやすいというメリットがあります。また紙は単体では湿気や酸素をよく透過します。酸素や湿気の透過性は食品を包む上でデメリットになる場合があります。しかし紙にラミネート技術でほかの素材と貼り合わせることで、防水性や耐油性・湿気を防ぐ食品包装紙を作ることができます。
堀富商工株式会社はこの多層化技術、すなわちラミネート加工のエキスパートです。リサイクル可能な食品用の耐油性シート・耐水性シートを製造しています。
→ラミネート加工製品一覧

食品包装をプラスチックから紙へ変えるメリット

食品包装の紙化食品包装には従来プラスチックが多く使われていました。しかし最近では、環境対策に食品包装をプラスチックから紙へと転換する企業が増加しています。
プラスチック製品を使い捨てにしていると、プラスチックごみが多く排出されます。海には毎年約800万トンのプラスチックごみが流れこんでいます。このままプラスチックごみを排出し続けると2050年には魚より多くのプラスチックごみが海に漂うことになるとも言われています。そのためプラスチックごみを削減し、海豊かさを守るという目標がSDGs運動で指針として打ち出されました。


SDGsは2015年の国連サミットで決定されました。SDGsでは17の目標と169のターゲットからなる持続可能な開発目標を、世界の国や地域で協力して2030年までに達成するとされています。つまり世界の持続可能な開発のために2016年から2030年の15年間で、17の目標を達成することが目標化されているのです。

SDGsへの取り組みは今後企業の存在価値を考える上で重要視されるポイントです。いまや企業の環境対策への姿勢は、企業評価に直結するといえるのではないでしょうか。製品が流通する上で包装資材は欠かせません。そのため企業の製品だけではなく製品を梱包する包装資材の環境対策も、考えていく必要があるのです。
食品包装をプラスチックから紙へ転換することで、環境対策への企業姿勢を示すことができるというメリットがあります。

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リサイクル可能な食品包装紙

バーガー袋用耐油性耐水性シート

耐油性耐水性シート弊社ではリサイクル可能な食品包装紙「ホリグリーン」を取り扱っております。
耐油性耐水性機能を持ち、ハンバーガーを入れるバーガー袋やポテトなど油分が多く直ぐに食べる製品は二方シールがよく使われています。四角い紙の二辺のみをL字型にシールしているため、製品が取り出しやすく食べながら手が汚れないというメリットがあります。
ラミネート加工、各種試験、印刷、ヒートシールも弊社内で全て完結します。紙よりも遮光性・バリア性が高いアルミラミネートフィルムの製造も可能です。
→リサイクル可能な食品包装紙「ホリグリーン」

堀富商工株式会社はリサイクル可能な食品包装紙を製造販売しております。国内でも最大級の広幅ラミネート機、ラミネート面を熱で接合するヒートシール機、クリーンルーム、印刷機を所有しており、お客様の製品にぴったりな食品包装資材をご提案できます。試作加工や検討段階の製品についてのご相談も歓迎です。詳しくは以下のお問い合わせフォームよりお気軽にお声がけください。