帯電防止フレコン

帯電防止フレコンとはタイプC、タイプDフレコンによる静電気災害防止

帯電防止フレコンとは

帯電防止フレコンとは

帯電防止導電性フレコン帯電防止フレコンとは、設計段階において静電気災害に対策した機能を有するフレコンバックです。
フレコンバックの充てん作業や排出作業で、静電気が発生すると火災や爆発のリスクがあります。
帯電とは、文字通り物品が静電気を帯びている状態です。帯電防止フレコンは、特殊な生地構成によって静電気を蓄積しない構造になっています。

フレコンのタイプ

帯電防止フレコンバックとはフレコンバックは帯電防止機能の有無によって、タイプA、タイプB、タイプC、タイプDに分けられています。
この中で帯電防止機能を持っているのは、タイプC、タイプDのフレコンバックです。タイプDのフレコンバックは、放電性がある糸やフィラメントで構成されています。

帯電防止性能によるフレコンバックの分類

タイプAフレコンバック
タイプAフレコンバックは、静電気対策がされていない通常のフレコンバックです。不燃性の粉体や非爆発危険箇所に使用されます。
タイプBフレコンバック
 タイプBフレコンバックは、不導体のシートか織布で製造されています。絶縁破壊によって火花放電・沿面放電・静電気の発生を抑制した設計のフレコンバックです。タイプBフレコンバックは、ブラシ放電発生には対策されていません。使用条件は、小麦粉などの可燃性粉じんが存在する環境であり、可燃性ガス・蒸気・ハイブリッド混合物・ MIEが3mJ 以下の粉じんがないこととされています。
タイプCフレコンバック
タイプCフレコンバックには、クロスタイプとランニングタイプがあります。導電性がある織布や樹脂シートを素材としているか、または導電性の糸や繊維を素材に織り込んだ製品です。火花放電やブラシ放電・沿面放電を防止します。可燃性ガス・蒸気・着火エネルギー3 mJ以下の粉じんが存在する環境で、内容物の充填・排出作業時に接地した(地面に接触している)状態を想定されています。作業現場のヒューマンエラーによって接地が正しくされず、火花放電が発生した事例があります。必ず適切な方法でご使用ください。
タイプDフレコンバック
タイプDフレコンバックは、特殊な帯電防止織布で製造し、フレコンバックの充填・排出作業時に接地せず、静電気を気中に放電させて静電気災害を防止するフレコンバックです。火花放電、ブラシ放電、沿面放電を防ぎます。日本では、帯電防止フレコンといえばタイプDよりもタイプCが有名ですが、欧米では接地不要でリスクを低減できるタイプDは様々な粉体に使われています。可燃性ガス・蒸気・着火エネルギー3 mJ以下の粉じんが漂う環境にも使用できます。

タイプCとタイプDの違い

帯電防止フレコンのタイプCとタイプDの違いをご説明します。
タイプCは、不導体織布に導電性糸を編み込むか、導電性シートを使用するという規定がありますが、タイプDフレコンバックは構造や素材に規定はありません。着火性放電防止機能を満たしていれば、どのような構造でもOKです。
※一般的には、絶縁性材料に導電性繊維を用いて、着火性のないコロナ放電を生じさせる方法が採用されています。

タイプCは、充填や排出作業を行う際に、常時フレコン本体を接地する必要があります。タイプDは、コロナ放電により安全に大気中に静電気を放電するため接地は不要です。タイプDのフレコンバックは、医薬品や化学・工業分野で可燃性製品などの危険物の梱包や輸送に使用されることが多いです。

帯電防止フレコンバック帯電防止フレコンの選び方や、使用方法についてのご相談は、お気軽に堀富商工株式会社にお声がけください。
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静電気災害とは

静電気災害のメカニズム

静電気災害メカニズム静電気災害のメカニズムは、フレコンバックの内壁部分が粉体と摩擦することで、静電気放電が発生し、大気中に漂う粉塵等の可燃性物質への着火源となるというものです。
粉塵以外にも各種ガスや蒸気などに着火するケースもあります。
画像は、フレコンバック粉体排出作業で、発生した爆発事故の事例です。
フレコンと粉体の接触摩擦でフレコン内部に静電気が帯電します。フレコンの内袋や静電気誘導によって帯電した非接地導体(絶縁性の靴を履いた作業者等)から反応容器に放電(火花放電・ブラシ放電・沿面放電)、蒸気に着火し爆発が起きました。
こちらの事故では、反応容器内での爆発性混合気の形成や、帯電防止フレコンの不使用、投入速度などフレコン内部に静電気が帯電しやすい条件あったことが原因とされています。

放電の種類 放電の性質
火花放電 火花放電とは、大気中に急激かつ瞬間的に火花と共に発生する放電です。最大放電エネルギーは、100 mJ 以上。金属製品やフレコンバック作業を行う作業者にも発生します。ガスや蒸気、ハイブリッド混合物に着火する恐れがあります。
ブラシ放電 ブラシ放電とは、最大放電エネルギーは、約3mJです。ガスや蒸気、ハイブリッド混合物には着火する恐れがありますが、粉塵には着火しないという性質があります。
沿面放電 沿面放電は、絶縁性のものの表面に沿って放電します。最大放電エネルギーは、1000mJ以上です。フレコンバックを扱う場合、不導体の内袋で発生しやすい放電です。

静電気災害の対策方法

フレコンバックの静電気災害防止静電気災害を防ぐには、以下の5つの項目が重要です。
①製品や作業に合わせて適切なフレコンバックを選択する。
②作業者の靴や衣服は、帯電防止や難燃性のあるものにする。
③帯電防止シート等で作業現場の床を対策する。
④作業現場の粉塵漏洩を削減する、作業現場のダストフリー化。
⑤リスクアセスメントの実施や、安全管理体制の整備。

堀富商工では、帯電防止フレコンバックの製造販売や、粉体作業の全自動化・ダストフリー化を推進する機械設備を取り扱っています。

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静電気災害を防ぐ機械設備

フレコンバックの投入作業を自動化・クリーン化

フレコンバック粉じん爆発対策フレコンバックを充填する作業現場は、常に粉体が充満しています。事故を防止するために、作業現場のクリーン化や自動化が求められています。
堀富商工株式会社では、フレコンバックの作業をオーダーメイドで全自動化する「EMDE」を取り扱っています。「EMDE」のフレコン自動化のラインナップは「投入」「排出」「使用後のフレコンバックの圧縮」まで全てのプロセスに対応し自動化できます。
静電気による火災や爆発事故の発生プロセスとして、最も多いのは「投入」作業です
フレコンバックの充てん作業を自動化するEMDE全自動フレコン充填機なら、作業現場のクリーン化・自動化・省力化を実現できます。有害物質の充てんにも使用可能、スムーズな充填口との接続により粉体・粉粒体を外部に漏らしません。
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粉体の空気輸送設備や吸引パイプも

粉体の空気輸送設備空気輸送なら長距離、曲がり角の多い配管でもスムーズに粉粒体を運ぶことができます。様々なエミッタ、レシーブポイントを簡単にシステムに組み込むことができます。緻密な流れの搬送により製品を丁寧に扱い処理することができます。真空搬送システムや圧力コンベヤの設計前に参考としてテクニカルセンターでお客様の実際の製品を用いて流動性のテストを行うこともできます。

安全な操業は清潔な現場から始まります。堆積したホコリ類はしばしば粉じん爆発や火災の原因になります。吸引パイプネットワークの設置は工場内の床のハイレベルな清掃を非常に簡単に実現します。移動式の真空掃除機は様々なパイプネットワークに接続し移動することが可能です。

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帯電防止フレコン・フレコン自動化設備なら

フレコンバックのご相談堀富商工株式会社では、帯電防止フレコンの製造販売や、粉体作業を全自動化する静電気災害防止の機械設備を取り扱っております。帯電防止以外にも、ABCD全てのタイプのフレコンバック、食品対応やオーダーメイド品、アルミ内袋、耐候性フレコンカバーなど幅広いご提案が可能です。
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