緩衝材

緩衝材とは?種類・重量物用緩衝材梱包資材メーカーが解説

緩衝材とは

緩衝材とは緩衝材とは、輸送中の衝撃や振動から物品を守るための梱包資材です。
パッケージデザインによって製品の印象を左右する包装資材と違い、緩衝材はほとんど注目されません。しかし緩衝材は、荷物や製品を守る上で非常に重要な役割を担っています。近年の発達した物流システムによって、輸送先へ規定の日時に製品が到着しても、内容物が破損していては意味がありません。荷物や製品が破損した場合、商品価値の低下や再製造や再出荷にかかるコストが増大し、顧客満足度の低下にもつながります。
適切な梱包資材を使用することで、水濡れや損傷を防ぎ、高品質な状態で製品を送り届けることが可能になります。

緩衝材として、昔は藁やもみ殻、布類が使用されていました。戦後になると、合成樹脂を使用した緩衝材が登場します。近年では、ECサイトの普及により、荷物や製品を運搬する機会が増え、緩衝材の需要も高まっています。また、環境に配慮した素材やリサイクル素材の開発も進んでおり、緩衝材の環境負荷の低減のため、天然資源のものが再注目されています。

緩衝材の種類

緩衝材の用途:包装用緩衝材と固定用緩衝材

緩衝材の種類緩衝材は、用途によって2つに大別できます。包装用緩衝材と固定用緩衝材です。
製品の周りを包み用途の場合は包装用、梱包内部に生じる空白部分を埋めて製品を固定する目的の場合は固定用といいます。
包装用緩衝材の例として、ストレッチフィルムがあります。ストレッチフィルムは、荷物や製品を包装するための伸縮性のあるフィルムです。通常、ポリエチレン系のプラスチックフィルムを使用し、フィルムを引っ張り、荷物を包装する際に伸縮性が発揮されます。
引っ越しの際に食器棚に食器を入れたまま運び出すという方法を可能にしたのは、固定用緩衝材のエアパッドです。エアパッドは、食器棚にある食器の高さに合わせて膨らませて空白を埋めます。360度回転させても食器が動かないという驚異の固定力を持っています。

緩衝材の種類をご紹介します。緩衝材には、古くなった布や紙をまるめただけの即席のものから、発泡という技術を使用したものまで多くあります。今回ご紹介するのは、緩衝材の1例です。

エアキャップ
エアキャップは、誰もが一度は目にしたことがある応用範囲が非常に広い緩衝材です。衝撃を吸収するため、割れ物や精密機器の輸送にも使用されます。
エアチェイン
エアチェインは、一度空気を入れると空気が抜けない構造になっています。また使用時に空気を入れるまでは、小さくたたんで収納できるため、省スペースです。
パルプモールド
パルプモールドは、再生紙を使用した環境にやさしい緩衝材です。古紙やパルプなどの天然繊維を成型し熱風乾燥させて製造します。特殊な成型技術により、製品に合わせたモールドを作ることができるため、鶏卵などの小型のものや衛生陶器などの大型のものにも幅広く使用されています。使用後は、比較的簡単にリサイクルが可能です。
エサフォーム
エサフォームは、発泡系緩衝材の中でも、きめが細かく、繊細な美術品の梱包などに使用されています。エサフォームは、シート状・板状・角型など様々な形状があります。
段ボールシート
箱型にすることで最も手軽な輸送容器としても使用されている段ボールは、緩衝材としても役立ちます。日本で片面段ボールの製造が成功したのは、1909年です。それ以前は、ブリキのロールに紙を通したなまこ紙と呼ばれる段付きの紙が、電球の包装用に使用されていました。
発泡スチロール
発泡スチロールは、軽量で衝撃を吸収する性質があり、コストが比較的低いため、一般的な工業用緩衝材として広く使われています。ただし、燃焼時に有害なガスを放出するため、環境問題に関する規制もあります。
エアーパッキン
エアーパッキンは、プチプチやエアキャップに代わる新しい緩衝材です。空気を入れた袋状のパッキンを使用し、軽量でかさばらず、再利用性にも優れています。また、強度や耐久性があるため、大型の製品や重い荷物にも使用されます。
ウレタンフォーム
ウレタンフォームは、緩衝材としてよく使用されるポリウレタン系の発泡体です。発泡させた状態で使用され、空気やガスを含んで軽量かつ柔軟性があり、耐久性や弾性も備えています。ウレタンフォームは、化学的に安定で、化学薬品や油に耐性があり、様々な温度条件下でも機能します。
ストレッチフィルム
ストレッチフィルムは、包装用緩衝材に分類されます。手巻き用のフィルムや機械巻き用のフィルムがあります。近年、樹脂価格の高騰によってストレッチフィルム包装からバンド結束に切り替える荷主様も増えています。堀富商工株式会社では、ストレッチフィルム包装機「ランテック」や、バンド結束の際に、作業者がかがまずにバンドをパレットに通し、溶着、切断までできるハンドリングツール「エルゴパック」を取り扱いしております。

バンド結束用のエルゴパックの使用方法は、以下の30秒のショート動画をご覧ください。
コスト削減のためストレッチフィルム包装から、バンド結束に変えるニーズが近年増加しています。

エルゴパックのカタログ資料は、こちらからすぐにダウンロードできます。

重量物用緩衝材

金属材料・各種鋼材など重量物を輸送する際には、製品自体の重みを考慮する必要があります。
重量物が製品の重みでゆがみが生じるのを防ぐために、様々な工業用の緩衝材が使用されています。
以下では、堀富商工株式会社で取り扱っている重量物用・工業用の緩衝材をご紹介します。

重量物用緩衝材①コイル材用

重量物用緩衝材①鋼板をロール状にした金属材料をコイル材といいます。コイル材を倉庫や工場で、積み上げるようにして保管する際にコイルの傷を防ぐ用途で緩衝材「コイルジャケット」を使用します。コイル材用緩衝材「コイルジャケット」は、強度があるポリエステルやPP・PEクロスまたは天然素材の麻布やコットンで製造します。
堀富商工株式会社では、お客様のオーダーに合わせて、最適な工業用緩衝材を製造します。コイルジャケットへの印刷やマジックテープの加工、各種サイズなど用途によって様々なご要望にお応えできます。
→コイル材用緩衝材をくわしく見る

重量物用緩衝材②ラミフレックス

重量物用緩衝材②重量物用の緩衝材、ラミフレックスをご紹介します。
棒鋼を梱包する場合、PPクロスやハイパックだけだと、持ち上げた時に鋼線が重みでしなって曲がってしまいます。硬さのある当て木のようなもので梱包すれば、吊り上げてもしならないという発想から生まれた緩衝材です。日本ではスダレという、合板と紙を手作業で貼り合わせして作られる緩衝材が使用されていましたが、手加工によるコストが高いというデメリットがありました。
ラミフレックスは、スダレの代替品として使用可能な緩衝材です。輸送中に鋼管と鋼棒を保護するために開発されました。ラミフレックスは、将来の包装材料を代表する環境に優しいコンポーネントで優れた産業保護を提供します。

重量物用緩衝材②プロパフレックス

重量物用緩衝材③重量物用の緩衝材、プロパフレックスをご紹介します。
プロパフレックスは、金属材料やケーブル材料に使用される緩衝材です。
柔軟で耐衝撃性・耐水性・耐候性に優れており、リサイクル可能な再生樹脂を使用しています。
プロパフレックスの用途の例
製鉄メーカー様の場合:緩衝材、内外周、コイル俵積みのキズ防止、Cフッククレーンのエッジ保護
鉄鋼二次加工メーカー様の場合:シャーリングコイルの横置き段重ね時のキズ防止、バー材の帯鉄結束傷防止、線材の帯鉄結束部のキズ防止など
電線メーカー様の場合:鉄製ボビン、木製ボビンの内外周電線保護用
自動車メーカー様の場合:木箱梱包の天板、側面板などベニヤの代わりとして
ロールメーカー様向け:クーリングロールメーカーその他、出荷時の表面処理ロール表面のキズ防止

緩衝材や梱包資材のメーカー

メーカー堀富商工株式会社は、創業137年の歴史がある緩衝材や各種梱包資材の製造メーカーです。長年のノウハウを活かして、梱包や包装・物流に関する様々なお悩みを解決致します。
コイルジャケットや、ラミフレックス、プロパフレックスなど、様々な重量物用緩衝材があり、貴社のお悩みに合わせて最適な製品をご提案致します。緩衝材だけではなく、フレコンや保冷バッグなどの物流容器、ラミネートフィルムやラミネート加工、印刷、ヒートシールもご提供可能です。自動梱包装置や、自動結束機など梱包作業を効率化するツールも各種取り扱っております。
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