バリアフィルムとは

バリアフィルムバリア梱包・バリアフィルム製の袋やボックス

バリアフィルム資料① バリアフィルム資料②「防湿梱包大全 最新版」無料ダウンロードはこちら
※現在無料公開中。バリアフィルムの例や防湿梱包の事例など

バリアフィルムの概要

バリア性が高いバリアフィルムとは

バリアフィルムとは、水蒸気(湿気)や酸素といった製品の品質低下を招く外部要因を遮断する能力(バリア性)が高いフィルムの総称です。
通常生活する上では意識しない酸素や二酸化炭素、大気中の水蒸気などの気体が製品の包装時や保存期間に内容物と触れることで著しく品質劣化を招く場合があります。身近な例では食品の包装があります。水蒸気や酸素を透過してしまうと、製品の品質が変質してしまいます。バリア性は長い賞味期限を保証する重要な要素です。
金属やガラスで作られた容器は気体の侵入をほぼ完全に遮断することができますが、プラスチックフィルムの包装では包装工程・保存工程で容易にガスを透過します。大気中の様々なガス・気体による影響を防ぐために使用されるのがバリア性に優れたバリアフィルムであり、バリアフィルムやバリアクロスなどを使用した包装形態をバリア梱包といいます。

バリアフィルムの活用例

バリアフィルムの活用事例チョコレートを包む一番内側の包装資材は銀色の紙です。銀紙と呼ばれるこの包み紙はかなり昔から使われていますが、実は構造や素材は少しずつ変化しています。最初はスズを圧延した錫箔が用いられており、その後昭和初期にアルミを圧延したアルミ箔に移行しました。アルミ箔はバリアフィルムの代表格で、紫外線や湿気や香りを遮断します。チョコレートの特有のカカオの香りをしっかりと封じ込め、光で劣化しやすいカカオ油脂の品質を保つことができます。アルミ箔の次に代表的なバリアフィルムは、アルミ蒸着フィルムです。アルミ蒸着フィルムはアルミを蒸発させてシートに付着させたものです。アルミのバリア性にあやかりながらも、アルミの使用量大幅に削減しコストを削減した製品です。現在はチョコレートの銀紙のほとんどがアルミ蒸着フィルムです。

また気体を通しにくい特性を活かし、保冷・保温シートにもバリアフィルムは活用されています。防錆に対しても有効で、水分と酸素を遮断するため、防錆剤の少量化や、防錆剤の効かない超硬金属等の腐食対策としても活用されています。

バリアフィルム資料① バリアフィルム資料②「防湿梱包大全 最新版」無料ダウンロードはこちら
※現在無料公開中。バリアフィルムの例や防湿梱包の事例など

バリアフィルムのガス透過性

フィルムのガス透過性の重要性

ガス透過性とは、酸素や二酸化炭素、窒素、水蒸気などの気体がどの程度通過するかを表す指標です。ガス透過性は気体透過係数や気体透過率または気体透過度などで実証可能です。
鉄製品を劣化させる錆の発生には酸素と水分が必要であり、食品を腐らせるカビや腐敗細菌の生育にも酸素が必要です。つまりガス透過性を上げることで、製品と酸素・水蒸気の接触を低下させ、錆やカビ・腐敗細菌・産膜酵母などの発生や増加を抑制することができるようになります。

各フィルムのガス透過性比較(ml/25µm/㎡,24hr,atm)


酸素透過度 炭酸ガス透過度 窒素ガス透過度
LL/LDPE 7900 42500 2800
CPPフィルム 3800 12600 760
OPPフィルム 2500 8500 320
ポリエステルフィルム 130 400 15
ナイロンフィルム 25 170 11
アルミ箔 0 0 0

上記の表からわかるようにポリエチレンフィルム(LL/LDPE)はガス透過度が高く、即ちバリア性が低い素材です。ナイロンは比較的ガスバリア性が高く、アルミ箔はほぼ完全に酸素や窒素などのガスを遮断することができます。
プラスチックフィルムは総じてポリマーの熱運動による肉眼では見えないごく小さい孔が空いていて、ここからガスが透過します。一方、アルミを圧延したアルミ箔にはガスを透過させる孔がありません。アルミ箔の高いバリア性はこの構造の違いに由来します。アルミ蒸着フィルムは、アルミ箔に近いバリア性を持っていますが、わずかにガスを透過します。アルミ蒸着フィルムは蒸発させたアルミニウムをプラスチックフィルムに付着させて製造するため、どうしてもアルミの付着にムラが生じます。その付着のムラの隙間からガスをごくわずかに透過させるというメカニズムです。
上記のような各フィルムが持つ素材としての性質による機能性だけではなく、温湿度や結晶性、フイルムの厚みによってバリア性の効果は変わります。

バリアフィルムの構成例

アルミ箔はバリア性に優れていますが単体ではヒートシールができず、破れやすいため使い勝手に欠けています。しかしヒートシール性や引張強さ、引き裂き強度があるプラスチックフィルムや紙などの素材ではガスを透過するため製品を劣化させる酸素などを十分に遮断できません。これを解決するのがラミネート・コーティング技術です。
アルミ箔とPEなどをラミネートによって貼り合わせ多層化させたり、表面に塗工を施しコーティングによってバリア性や加工性のあるフィルム素材を実現します。
バリア性ラミネートフィルムの加工はPET、OPP、二軸延伸ナイロン、紙、シリカ蒸着、アルミ蒸着、アルミ箔などの素材を使用用途に合わせて選定し貼り合わせます。コーティングする場合はPVDCやアルミ、シリカ、アルミナ、非晶質カーボンなどを基材の表面に塗工しフィルムの性能を改善できます。

バリアフィルムの構成例バリア性ラミネートフィルムの構成例
構成①アルミ蒸着複合材+緩衝材+クロス基材
構成②ガラスペーパー+PEラミ+アルミ箔+PEラミ
構成③アルミ蒸着+OPPフィルム
構成④アルミ蒸着+PEラミ
構成⑤アルミ蒸着+PEラミ+クラフトペーパー
構成⑥アルミ蒸着複合材+PEラミ+PEクロス
構成⑦ガラスペーパー+PEラミ+アルミ箔
→アルミラミネートの製品一覧を見る

バリアフィルム資料① バリアフィルム資料②「防湿梱包大全 最新版」無料ダウンロードはこちら
※現在無料公開中。バリアフィルムの例や防湿梱包の事例など

バリアフィルムのメーカー

フィルムのラミネート加工技術

ラミネートコーティング技術ラミネート加工とは複数の材料を貼り合わせ積層させる加工技術のことです。異なる材料を積層することでそれぞれの材料の長所を生かしつつ、短所を補うことができます。例えばアルミ箔はバリア性に優れている反面、破れやすく加工性に劣ります。アルミ箔をPEラミネートすることで破れにくくヒートシール加工が可能な製品にすることができます。
当社では主に紙、不織布、フィルム、箔等単体のラミネートコーティングと、紙と不織布・フィルム・箔をラミネートで貼り合わせる加工を行っています。フィルム同士を接着剤を使わず熱で圧着させる押出ラミネート技術で残留溶剤がなく、医薬品や食品包装にも安心してご利用頂けます。

バリアフィルムのメーカーなら堀富商工株式会社へ

バリアフィルムのメーカー堀富商工株式会社では、各種バリアフィルムやバリア梱包用包装資材を製造販売しております。ラミネート加工、塗工、印刷・裁断・縫製まで一社で行うことができます。クラフト紙、ポリフィルム、樹脂クロスなどを基材とした重袋に、用途に応じてアルミ内袋やポリ内袋を挿入。米麦袋などの食品用途から、湿度や異物を嫌うエンジニアリングプラスチックまで、手作業、完全自動充填用を問わず設計加工致します。また衝撃や耐加重性に優れた、シームレスタイプのラミクロス重袋は弊社だけの高機能商品です。素材から、縫製袋まで、御要望に合わせ作成致します。薬品、化学品の保冷、精密機器の遮熱、食品輸送、建築用途に幅広くご利用ください。

バリアフィルム
バリアフィルム
バリアフィルム袋
バリアフィルム袋
バリアシートボックス
保冷ボックス

バリアフィルムについてのご質問やご相談は、以下のお問い合わせフォームよりお願い致します。
試作加工のご相談や、企画段階の製品に関するご相談も歓迎です。どうぞお気軽にお声掛けください。